例えば「大学受験は過去問を演習することが基本」と言われますが、どうしてかご存じですか？これは毎年おおよそ似たような問題が出題されるためです。ではどうしてそのような傾向があるのでしょうか？これは大学に長く在籍していれば解るのですが、大学の先生方はとても多忙で、入試問題を作成している時間がないからです。そのため仕方なく、自分の研究内容を高校生にも解けるように改変して出題するからです。事実、ある大学では有名な先生が定年でお辞めになった途端、出題傾向が変わったことがあります。こういった「入試問題を大学側の事情から分析する事」は通常の先生ではなかなかできません。 　さらに、医療系であれば確率や積分の問題が出されやすい傾向があります。これは医学という分野が「治療法の効果を確率で担保している」からで、その確率もサイコロを振って１から６の目が出るような確率ではなく、結果が連続する様な細かい数字で出るため、確率計算に積分を用いるからです。つまり、志望分野からも傾向は読み取ることができます。 　傾向分析ができれば次に対策です。これもその単元の基礎的な問題を早々に習得して、応用問題に取り組み、できれば初見で方針が建てられる様に問題中の「キーワード」を探す訓練を課してゆきます。キーワードとは、問題文に書かれた些細な単語から、方針を探ることができる重要なテクニックです。そしてこれも「言葉」からヒントを見つけるのです。